投資額に対する効果も見る

家計簿では使えた優待額を見ることが大切ですが、投資として考えるなら、投資額に対する効果も確認する必要があります。

たとえば、10万円の株を買って年間3,000円分の優待を使えた場合、優待だけで見ると3%相当です。

ただし、株価が下がれば、その効果は簡単に打ち消されます。

10万円で買った株が9万円になれば、含み損は1万円です。3,000円分の優待を使っても、全体ではマイナスになります。

そのため、優待効果を見るときは、次の3つを分けて考えるとよいでしょう。

  • 実際に使えた優待額
  • 受け取った配当金
  • 株価の値上がり・値下がり

株主優待だけを見ると得に見えても、投資全体ではそうとは限りません。

年間で見ると優待の向き不向きがわかる

株主優待は、1回使っただけでは本当に自分に合っているか判断しにくいです。

1年間使ってみると、使いやすい優待と使いにくい優待が見えてきます。

たとえば、毎月のように使える外食券や買い物券は、家計に反映しやすいでしょう。一方、遠方の施設でしか使えない優待や、利用条件が細かい優待は、思ったほど使えないことがあります。

1年に一度、次のように見直すとよいです。

  • 届いた優待をすべて使えたか
  • 期限切れになった優待はないか
  • 家計のどの支出を減らせたか
  • その株を今後も持ちたいか
  • 優待がなくなっても保有できるか

優待生活は、銘柄を増やせばよいというものではありません。管理できる数に絞ることも大切です。

証券口座で優待と投資成績を一緒に確認する

株主優待を家計簿で管理する一方で、投資成績は証券口座で確認する必要があります。

証券口座では、保有株の評価額、含み益・含み損、配当金、取引履歴などを確認できます。

家計簿では「優待でいくら支出が減ったか」を見て、証券口座では「投資として利益が出ているか」を見る。この2つを分けると、冷静に判断しやすくなります。

新NISAを利用している場合も同じです。非課税のメリットはありますが、株価下落リスクは残ります。優待だけでなく、資産全体のバランスを確認しましょう。

優待は暮らしを整えるきっかけになる

株主優待は、うまく使えば外食費や買い物費を少し軽くしてくれます。

ただし、年間でもらえる金額だけを見ていると、実際には使い切れなかったり、投資損失を見落としたりすることがあります。

家計簿では、もらった金額ではなく、実際に使えた金額を見る。証券口座では、株価や配当を含めた投資成績を見る。

この2つを分けて考えると、株主優待をより現実的に活用できます。

優待は、生活費を劇的に下げるものではありません。しかし、自分の暮らしに合う銘柄を選べば、外食、買い物、日用品、レジャーを少し楽しく見直すきっかけになります。

まずは、普段の支出と相性のよい優待を探し、使い切れる範囲で無理なく始めることが大切です。

出典:金融庁「投資を行っている方へ」/金融庁「資産形成の基本」/日本取引所グループ「株主優待」/金融庁「NISAを利用する皆さまへ」