株主優待と聞くと、「食事券がもらえる」「商品券が届く」「日用品がもらえる」といった、お得なイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。

たしかに、株主優待は株式投資の中でも暮らしに近く、初心者にもわかりやすい制度です。外食、買い物、食品、レジャー、交通など、普段の生活で使える優待もあります。

しかし、株主優待は「もらえるから得」と単純に考えるものではありません。株を買う以上、株価が下がるリスクがあります。さらに、優待の内容が変わったり、制度そのものが廃止されたりすることもあります。

この記事では、株主優待を目的に株式投資を考えている人に向けて、買う前に確認したい5つの注意点をわかりやすく解説します。

注意点1:優待だけを見て買うと株価下落で損をすることがある

株主優待を選ぶときに、まず気をつけたいのが「優待だけで判断しないこと」です。

たとえば、年間3,000円分の食事券がもらえる銘柄があったとします。普段からそのお店を使っている人なら、とても魅力的に感じるでしょう。

しかし、その株を買ったあとに株価が1万円下がれば、3,000円分の優待をもらっても、全体では損をしていることになります。

株主優待は、あくまで株式を保有していることに対する特典です。株式そのものの価格は毎日変動します。会社の業績が悪くなったり、景気が悪化したり、投資家の評価が下がったりすれば、株価が下がることがあります。

つまり、優待が魅力的でも、株価下落のリスクは消えません。

優待株を選ぶときは、次のような点もあわせて確認しましょう。

  • 最近の株価が大きく下がっていないか
  • 業績が安定しているか
  • 赤字が続いていないか
  • 配当金は出ているか
  • 優待だけで株価を支えている銘柄ではないか

株主優待は魅力的ですが、投資元本を守ってくれるものではありません。まずは「株を買う」という基本を忘れないことが大切です。

注意点2:優待利回りが高い銘柄ほど理由を確認する

株主優待を調べていると、「優待利回り」という言葉を見かけることがあります。

優待利回りとは、投資金額に対して、どのくらいの価値の優待がもらえるかを示す目安です。

たとえば、10万円の投資で年間5,000円分の優待がもらえるなら、優待利回りはおおよそ5%です。数字だけを見ると、かなり魅力的に見えるかもしれません。

しかし、優待利回りが高い銘柄には注意も必要です。

優待利回りが高く見える理由は、優待内容が豪華だからとは限りません。株価が大きく下がっているために、結果として利回りが高く見えている場合もあります。

株価が下がっている背景に、業績悪化、赤字拡大、事業環境の悪化などがあるなら、将来的に優待が維持されるとは限りません。

高い優待利回りを見つけたときほど、次の点を確認しましょう。

  • なぜ利回りが高くなっているのか
  • 株価が急落していないか
  • 会社の利益は安定しているか
  • 優待を続けられるだけの余力があるか
  • 過去に優待内容を変更していないか

「利回りが高い=よい銘柄」とは限りません。数字が高いほど、そこに理由があると考えて確認することが大切です。