2026年のドル円見通しと円安の行方

円安はいつまで続くのか。これは多くの方が最も気になるポイントでしょう。主要アナリストの2026年末ドル円予測をまとめました。

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予測元予測値シナリオ
朝倉慶氏170円円安・インフレ加速
佐々木融氏(ふくおかFG)165円構造的円安継続
三井住友DS AM150円後半に緩やかに円高
大和AM146円年末にかけて円高
野村證券140円台前半後半に調整
マネックス証券130〜165円資本流出次第で波乱

予測は130円から170円まで幅がありますが、市場コンセンサスとしては「2026年前半は円安が継続し、後半にかけて緩やかに円高方向へ向かう」という見方が主流です。日銀の次回利上げは2026年6月が有力とされており、野村證券は6月・12月・翌年6月に各0.25%ずつ利上げするシナリオを予想しています。金利差が縮まれば円高要因になりますが、そのペースは緩やかなものにとどまりそうです。

円高に転じる5つの条件

では、どうなれば円高に戻るのでしょうか。注目すべき条件は次の5つです。

  1. FRB(米連邦準備制度)の大幅利下げ
  2. 日銀の積極的な利上げ
  3. 米国景気の急減速
  4. トランプ大統領による円安是正要求
  5. 購買力平価(PPP)への回帰(理論値は約90〜100円)

これらの条件が複数重なれば円高方向に動く可能性がありますが、現時点ではいずれも急激に実現する見込みは薄いのが正直なところです。特にFRBは依然としてインフレ抑制を重視しており、大幅な利下げは当面期待しにくい状況です。日銀の利上げも慎重なペースにとどまる見通しで、金利差の縮小には時間がかかりそうです。

円安のメリットとデメリット

円安は「悪いこと」ばかりではありません。立場によって影響は大きく異なります。

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項目メリットデメリット
企業輸出企業の業績向上中小企業のコスト増
消費者インバウンド消費で地域活性化輸入品の値上がり・実質賃金低下
投資家外貨建て資産の評価増海外旅行費用の増加

ただし家計への影響は深刻です。帝国データバンクによると2026年3月の食品値上げは684品目に上り、第一生命経済研究所の試算では4人家族の家計負担は年間約8.9万円増加しています。日々の買い物で「また値上がりした」と感じる場面が増えているのは、円安の影響が確実に暮らしに及んでいる証拠です。


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個人でできる円安対策とまとめ